アレクサンドリアは4世紀の実話を映画化した話ですが現代に通じる問題が描かれている! [新作映画試写会日記]
アカデミー賞受賞監督のアレハンドロ・アメナーバル作品の「アレキサンドリア」はそのスケールから映画不況と言われる中でも製作費を惜しげも無く使った映画だと思います。2009 MOD Producciones,S.L. ALL Rights Reserved.
4世紀に実在した女性天文学者ヒュウパティアの学者ゆえに数奇な運命をたどるスペクタル映画でグラディエーターに次ぐヒット作になるのではないかと感じました。
歴史的にローマ帝国は繁栄が続いた反面、末期になると国が各地で分裂し反乱が起きた様ですが、現在のエジプトの大規模なデモを見ても歴史は繰返される様です。
繁栄の裏での格差社会や他の宗教の存在を認めない排他的な信仰心が、未だに宗教戦争として世界の各地で血肉の争いが絶えない原因として存在します。
宗教は科学の存在すら否定して来た事は、つい最近まで争われて居ますから、盲信してしまう事の恐ろしさや科学的な概念が通用しない恐ろしさが今でも身の回りに転がっている事に気づく筈です。
アレハンドロ・アメナーバル監督は、過去の歴史の一場面の描写から人間の真実の側面を描き天文学の世界からすれば如何に些細な問題で人が殺し合う愚かさを描こうとしたのかも知れません。
また、この映画の見所は美術や衣装、音楽も優れている点です。
人種の坩堝と化していた当事のアレキサンドリアを再現する為に異なる地域から俳優を集め壮大なスケールでセットが組まれています。2009 MOD Producciones,S.L. ALL Rights Reserved.
3月5日(土)全国ロードショー