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墨田区議会第2回定例会最終日契約案件等一部議案に対する反対討論を行いました! [墨田区議会]

20160630-1.jpg30日墨田区議会第2回定例会が開催され今日が最終日ですから議案に対する議決が行われます。

先ず上の入札墨田区の物品の購入見積経過調書をご覧ください。

応札しょうと入札に参加した10社のうち入札仕様書を見ただけで6社が不参加を決め、更に3社が事態したため入札にならなくなってしまい残り1社と随意契約せざるを得なくなった事を示す証拠です。

これは今回の議案第53号物品の購入では「災害用保存食品の購入」と言う契約案件がございますが、これが過去から同じ業者しか落札して居ないので、昨年、その前年と区議会で当該議案には反対し、反対討論の中で問題点を指摘して参りました。

しかし、相変わらずこの問題について区長が変わっても担がれて居るだけの部下を指導出来ない区長なのか墨田区は改める意思が無い様ですので、この入札のカラクリを暴露したいと思います。

その前に、本日の反対討論の中身を掲載いたしますのでご覧ください。

墨田オンブズマンの大瀬康介でございます。

これより、ただいま議題に供されました、議案第46号墨田区の一般職の任期付職員の採用に関する条例の一部を改正する条例、議案第47号墨田区総合教育会議条例、議案第53号 物品の買入れについて、以上3議案について、反対の立場から討論を行います。

まず、議案第46号墨田区の一般職の任期付職員の採用に関する条例の一部を改正する条例です。当該議案は、「一定の期間内に終了する事が見込まれる業務」及び「一定の期間内に限り業務量の増加が見込まれる業務」に任期を定めて従事させるものです。

条例の改正理由において、「公務の能率的運営を確保するために必要である」と述べていますが、一時雇用される人々の状況を考えますと、公務の能率的運営の裏では、人を期間限定で雇用するものであり、一時雇用は安定雇用と計画的な人生設計の場を奪う可能性が大きいのです。

山本区長は、区長就任当時の所信表明で、「地域間競争を勝ち抜き選ばれる自治体となることが、極めて重要」と述べられた上で「私ども職員一同が、縦割りの弊害を打破し、同じ目標に向かって、区民サービスに邁進する姿を、区民の皆さんに感じていただくことこそ、行政が輝くまちの実現に繋がるものと考えております」とおっしゃいました。

しかし、当該議案では、一同となるべき職員を、任期のある職員と任期のない職員に区別される状況で、同じ目標に向かって区民サービスに邁進できるのでしょうか。

民間企業では社員を使い捨てにする様な企業はブラック企業と呼ばれ社会的評価を落としていますし、成長する企業は人材を大切にし、きちんとした社員教育を行いスキルアップを図ると共に、社員の能力に合わせた配置を行い、生涯にわたり安心して働き続け、人生設計が出来る様に社員を大切にしています。

一部の職員を期間限定で採用する事が出来る議案を提出する区長が「行政が輝くまちの実現」など、ほど遠いと感じますし、人が雇用期間で区別される状況下で同じ目標に向かって区民サービスに邁進するように職員をリード出来るとは思えません。

よってこの様な議案には反対致します。

次に、議案第47号墨田区総合教育会議条例についてです。

当該議案は「区の地域特性を活かし」とか「将来を担う子どもたちが夢や希望を持てる地域社会の実現」と言う何ら具体性の見えない大義名分が掲げられています。

そこで具体的な所掌事項を精査いたしますと「区の教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱の策定等に関する事項」が定められ、更に、北斎美術館やその指定管理者である公益財団法人墨田区文化振興財団へ、区の予算が流れる仕組みを示唆している事が伺われます。

当該議案に直接関わる施策大綱には「総合教育センターを新たに整備する」とありこれは、幹部職員の再雇用先を新たに設置しようとする思惑が垣間見られるのではないでしょうか。

総合教育会議条例の所掌事項である、教育施策大綱には、企業等との協定を理由に高額なICT化機器を随意契約出来る理由付に利用される恐れがあるなど、これらのほかにも、いくつかの疑問があり、肝心の義務教育がおろそかになる事が予想されますので当該議案には反対致します。

最後に、議案第53号 物品の買入れについてです。

当該契約については長期にわたり同じ業者が落札しており、その理由は入札仕様書に原因がある事は以前にも区議会で指摘しております。

仕様書に「同等品可」と書かれていますが、現在ヤマザキナビスコ株式会社製のリッツクラッカーと同等のものを用意する事は著しく困難な状況です。

また、発熱剤付きアルファー米の、発熱剤は特許品ですから特定のメーカー以外はライセンスされない為に、これも同等品を用意するのは極めて困難と言えます。

再三にわたりこうした問題を指摘しておりますが、全く改善されないのは、山本区長になってもこうした体質が温存されている事になり、前山﨑区長体制と何ら変わっていない事を示すものであり、何の為に民間出身の区長が誕生したのか多くの区民の皆様の不満はつのるばかりです。

更に、過去3年間の入札の経過を振返りますと、平成25年5月15日の入札では入札に参加した10社中6社が不参加、3社が辞退したため落札者がおらず、随意契約となってしまいました。

この事は如何に入札仕様書の中身が特定の業者しか落札出来ない仕組みになっているかが分かると思います。

この時の税抜きの契約金額は26,050,056円でしたが、翌、平成26年5月21日の入札では29,564,970円に跳ね上がっています。

平成27年5月22日の入札では応札者が例年よりも増えたためか26,706,080円でした。しかし、今回は28,090,220円で落札となり、過去3年間の最低価格と比べますと約200万円も高くなってしまっています。

過去と、ほぼ同じ製品で同じ量なのに、何故高くなるのか不思議に思い、インフレ率を調べてみますと、IMF(International Monetary Fund:国際通貨基金)の資料では今年の4月末現在での日本のインフレ率は、マイナス0.19%で再びデフレ経済に移行しており、本来なら昨年よりも安くなる筈が、昨年比で約140万円高くなって居ます。上昇率にして約5パーセントも高くなっています。

この様な状態で区の物品の購入が同時多発的に年率で5パーセント上昇したら区財政がどうなるのか危機感を持つべきですし、区長の公契約に対する手腕が試されている事を自覚すべきです。落札の経緯、落札価格共に異常な状態だと考えますので、当該議案には反対せざるを得ません。

以上、ご清聴ありがとうございました。

墨田区の特に指名競争入札は新規参入が無理だと言われる程厳しい入札仕様書の中身で、長くなりますので明日の当ブログでそのカラクリを解説したいと思います。

それにしても何でも賛成の議員ばかりで次々に議案が可決されてしまうので議員の質を高める必要があります。

先ず議会を傍聴に来られこうした議員の実態をご覧いただければ幸甚です。


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