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戦争が人間を変える「マイ・ブラザー」久々に見た人間を巧みに描き出した作品です。 [新作映画試写会日記]

100502-1.jpg[カメラ]先日「マイ・ブラザー」の試写会へ行って参りましたが、戦争と言う極限状態で、家族への愛が人をここまで変えてしまう、究極の人間像を巧みに描き出した作品に感動しました。(C) 2009 Brothers Production, LLC. All Rights Reserved.

------以下、作品の内容について触れます。ネタバレに注意して下さい--------- 

全く性格も人生観も違うサム(トビー・マグワイア(写真左))とトミー(ジェイク・ギレンホール(写真左))、軍人だったサムがアブがニスタンへ派兵されヘリが撃墜されタリバンの捕虜にされる事からこの物語は始まる。

軍はサムが戦死したと家族に知らせ、定職の定まらない弟のトミーが家族の世話をするうちに、トミーの人間性に家族が受け入れ始めた頃に、サムが帰ってくる。

しかし、サムは戦場での悲惨で凄惨な局面に晒された為に精神を病んで別人の様になって帰ってくるのだ。

サムは、戦場での出来事を一切家族に話そうとしない、このままでは家庭も人生も崩壊しかねない状況に陥ると言うストーリーです。

---------ここまでネタバレ注意です。---------------

私が、この物語で非常に人間の描写が緻密だと感じたのは、大東亜戦争で実際に戦場へ行き帰還された方々を以前取材した事がありますが、その人達は中々戦争の事を話そうとしませんでした。

当然、何故だろうと思いました。

時間をかけてその方々とお付き合いしている内に、戦争とは如何に凄惨で悲惨なものであるかが解かって来ると、その人達が何故語ろうとしなかったのかが私にもわかって参りました。

今回の映画の精神的に残酷なシナリオは誰が書いたのかとエンドロールを見ると、著名な小説家でもあるデヴィット・ベニオフの脚本でした。

この作品のジム・ジュリダン監督のテーマの押さえ方に感激させられました。

「愛の為に傷ついた人々は、愛を持って再生していく事が出来るのか」と言うテーマでこの映画を終わらせて居ます。

実に巧みな構成に加え、場面毎のカット割も絶妙でしたし、俳優陣の演技も実に素晴らしいと思います。

久々の良い映画にめぐり逢えましたので、皆さんにお勧めしたいと思います。

恐らく、6月4日から東宝シネマ系でロードショーの様ですから、錦糸町のキヤラメル味のポップコーンが美味しい、オリナスの東宝シネマでご覧になれると思います。


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