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北斎美術館の杜撰な年間管理運営費の試算の実態!他の自治体の美術館も4億円超の赤字! [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]

20120313-1.jpg[カメラ]墨田区が強引に進めようとしているすみだ北斎美術館は杜撰な計画の上に成り立っている事が、予算特別委員会の答弁でも明らかにされました。

20120313-2.jpg[カメラ]これは墨田区北斎館(仮称)施設整備方針の中にある施設の年間管理運営費(試算)ですが、ここには施設の管理運営費が年間3億900万円かかる事が記載されています。

予算特別委員会ではこんなに管理運営費がかかるのかと言う委員の質問に理事者は、これは急いで作成したもので正確なものでは無いとして、新たに作り直すのだと言う。

しかし、このご時世に友の会の寄付が4,000万円も毎年寄付があるかも疑問ですし、最大の問題が観覧料収入から導き出される入館料が1人750円に設定されている事です。

1.東京都消費者物価指数速報値(平成23年7月中旬速報値)からの検証

東京都消費者物価指数速報値の資料から公立の美術館の常設展の入館料を調べて見ますと1人320円が相場ですから、墨田区の750円と言う設定は相場の2倍以上である事がわかります。

また、公立の美術館の特別展の入館料は23年4月に800円と言う高値を付けてから下落し、7月には633円に下落しています。

墨田区の750円と言う設定は特別展ベースで考えても高く、経済学の理論では価格競争力が無く集客効果は見込めない事がわかります。

つまり、年間管理運営費(試算)の観覧料収入は客観的な根拠が無い金額である事が検証されます。

2.他の自治体の美術館の経営状況からの検証

ここでは開館が2006年と比較的新しく観覧者10万人ベースで比較の出来る横須賀市の横須賀美術館のケースを参考に検証してみます。

開館1年目4億3,240万円の赤字、2年目4億3,398万円の赤字、3年目4億2,010万円の赤字、4年目3億9,400万円の赤字、5年目3億8,224万円の赤字となっています。

5年間の累積赤字は20億6,272万円の赤字となり横須賀市の財政負担となって重くのしかかって居る事がわかります。

詳しく調べてみると開館後3年を過ぎると限界効用逓減の法則が始まり、連続して入館者が減り続け、4年目には入館者が10万人を切り始めます。

この頃に赤字額が3億円を切り始めたのは、入館者の減少に伴うリストラと経費の削減によるものと思われますが、ほば毎年4億円の赤字が開館以来続いて居る事がわかります。

この事からも、年間管理運営費(試算)の赤字額の1億7,400万円と言う金額も横須賀美術館のデーターと照らしてみると根拠が無く、著しく過少化された数字である事が検証されます。

この他に、美術館に絵を寄贈した画家の遺族から計画と違うと、訴訟を起こされ絵を返還させられて居ます。

この事は、墨田区も同様の可能性があり、ピーター・モース・コレクションは遺族から散逸を防ぐ目的で破格の価格で譲渡されましたが、仮に美術館が大赤字なら遺族が散逸を危惧して返還訴訟を起こされる可能性も否めません。

何れにしても、計画段階から多額の赤字が予想される北斎美術館は作るべきではありませんし、そんなお金があるなら、首都直下型地震に備えて建物の倒壊を防いだり、家屋の延焼を抑える対策に使うべきです。

[ひらめき]墨田オンブズマンの空間放射線量計の値、0.144~0.132マイクロシーベルト(午後11時~午前0時)


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