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過去の金子孚水氏が絡む「北斎展」に見る浮世絵肉筆の疑惑の記録を辿る第1話 [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]

20130413-1.jpg[カメラ]昭和42年に日本橋の高島屋で行われた金子孚水氏が絡む「北斎展」では、肉筆浮世絵専門の画商である上野羽黒洞の主人だった故木村東介氏が「いかがわしい作品であると指摘した、伝北斎(葛飾北斎の油絵とされる?)「魚貝静物図」です。

これは墨田区が68,250,000円で購入した「鮟鱇図」と金子孚水氏が絡むと言う点で共通する所がございますのでここで取上げる事に致します。

木村東介氏は自己の見解を公表するに当たり「みつゑ」1967年6月号に「葛飾北斎 肉筆画の秘密」をペンネームである林竜三郎と言う別名で発表しています。

この見解では「版画類を見ると、いつも感動させられる北斎であるのに、肉筆画の多くの画面からは、当然、躍動し、跳ねだしていいはずの動きそのものが、感じられないのである」と言う素朴な疑問を挙げて居ます。

そして、春峯庵事件を例示して次の様に述べております。

「美術関係者となると、不思議な慎重さがある。どこまでも素朴に、学究的に、その断絶の意味をさぐる事は、北斎芸術をより理解するうえでも大切なことなのに、浮世絵のことは、学問よりはそれを商売として見る目、つまり目利きでとおっている専門家にまかせきって、多くはそれを避けてとおろうとするのだ。」

この後半の言葉は、墨田区の北斎資料収集委員や評価員のズバリ指して居る様に思えますし、こうした委員に墨田区は美術関係者が居ません。

やはり美術の専門家が入ってしまうと都合が悪いのかも知れません。

専門委員の多くはイエスマンが多く全てがシャンシャンと決まってしまうのが実情ではないでしょうか。

同氏の見解では肉筆全体に及んで広範囲に指摘しております。

その中でも油絵「魚貝静物図」については大きな疑問を指摘し展覧会組織者に正式な抗議を出したが、関係者はまともに答える事すら出来なかった様です。

この事は美術評論家で知られる瀬木真一著の「真贋の世界」に詳しく書かれておりますが、同時に瀬木氏の見解でも当時は、この様な油絵具は日本に輸入されて居ない事などを指摘しています。

また明治初期にも油絵具は用いられて居ない事を指摘し、この時代のヨーロッパにも存在しない遠近、量感、陰影、そしてぶ厚く盛りあげた着色法は明治中期以降のモダン技法が顕著に感じられ、北斎の居た時代では有り得ないと指摘しています。

更に、落款がわざわざ朱肉色の油絵具を用いて、全体と不調和に押された、大きく、輪郭も崩れた印章が押されて居る点も不可解であると述べております。

私自身も浅学ではございますが、瀬木先生に美術を教わった事がございますので、先生の美術の慎重な考察について学んだ記憶が蘇って参りまました。

20130413-2.jpg[カメラ]昭和42年に日本橋の高島屋で行われた「北斎展」の記録ですが、会場は有名デパートの日本橋高島屋で展示され、主催が日本経済新聞社なのですからこれらの企業はどの程度展示内容について検証されたのでしょうか。

この事は美術品を鑑賞したり購入する場合はこうした有名な社名があるからと言って信用してしまう事の危険性を示すものではないでしょうか。

墨田区は少なくともガラクタを掴まされる危険性が高い葛飾北斎やその門人の肉筆の購入は絶対にすべきでは無いと思いますし、ガラクタに税金が捨てられる恐れが強い北斎美術館の建設は止めるべきです。

建設阻止に向けて区民の皆様のご協力をお願いしますし、区民が声を上げる事が大変重要な時期に来ております。

[ひらめき]墨田オンブズマンの空間放射線量計の値、0.150~0.143マイクロシーベルト(午後11時~午前0時)


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