契約案件の謎!毎年同じ業者が落札出来る仕組みをさぐる!入札仕様書の徹底分析3話 [墨田区の灰色政治]
防災備蓄倉庫に保管された災害用保存食品の発熱剤付アルファー米セットの入った箱です。
これは平成24年の災害用保存食品の発熱剤付アルファー米セットの入札仕様です。
ここで決められて居るのは株式会社協同社製のモーリアンヒートパックが指定されています、これは特許製品ですからこれに変る製品は使えません。
入札仕様書に特許製品が含まれて居ますと、この製品を扱える業者とそうでない業者に分かれこのメーカーと代理店契約をしている業者が有利になります。
それは、代理店の1社が入札情報をメカーに報告すると、他の代理店や特約店には仕切り価格が割高に設定され差別化が行わる可能性がございます。
また、一般の商社には更に割高にするとか在庫が無い等の理由で売らない事が行われます。
私自身大手総合商社で仕事をしていた時には、メーカーの強さを思い知らされましたが、大量の注文を出すとその数量でどの入札案件かメーカーは知って居て入札の競合先には値段を出して来ません。
これが特許製品ですと売って貰える確約が無ければそもそも入札に参加出来ませんから、仕様書を見た段階で不参加とならざるを得ないのです。
排他的入札仕様書の典型は特許品を忍ばせるのが常套手段です。
通常は、入札仕様書を業者が書いて役所に提出し、役所は仕様書の表紙を作り変える程度で済む様に作成しておくのです。
やはりこれを行うには、担当者との馴れ合いがどうしても必要で、これ無くしてこの様な仕様書が作られるケースは殆ど不可能だと言わざるを得ません。
そもそも単にお湯を沸かすだけなのにモーリアンヒートパックが必用なのかわかりません、登山家が標高数千メートルの高山で食事を作るのと全く状況が違い、区内ではお湯を沸かすならカセットコンロを使えば済む筈です。
モーリアンヒートパックとは、酸化カルシウムとアルミ粉末が主成分の発熱剤で科学反応で98度のお湯を沸かす事が出来るものですが、科学反応時に微量の水素ガスが発生しますので火を近づけると発火の危険がございます。
ここに「発熱剤が非危険物であることのわかる証明書」とはどの様な事が書かれているのでしょうか。
ここにもトリックがあり「発熱剤」と書くことで、中身は酸化カルシウムとアルミ粉末だから危険は無いとなり、科学反応ので発生する水素については触れない事で逃げて居ます。
この様な文面は、酸化カルシウムとアルミ粉末の科学反応の専門的な知識の無いと思われる区のお役人が「発熱剤」と書けるとは思えません。
仮に書けたとしても「発熱剤等」と書く筈で、こう書いてしまうと発生する水素も含まれてしまいます。
更に、意味不明なのは鉛筆とございますが、鉛筆が何故必用なのでしょうか。
この様な入札仕様書が出されれば不参加や辞退で10社中9社が入札に参加しないのは当然ではないでしょうか。
議会での議決事項に関らず入札仕様書が議決前に提出されないのは、こうした問題が指摘されるのを恐れて居るとしか言い様がございません。
また、議員が具体的にどの様なものを買うのか内容も把握出来ないまま賛成票を投じるのですから、自分達の職務は行政の監視・監督である事を自覚していらっしゃるのでしょうか。
これでは、車を買うのに車庫に収まるか寸法も確認せず、燃費等他社の製品と比較する為の仕様書を見ずに購入するのと同じです。
墨田オンブズマンの空間放射線量計の値、0.149~0.141マイクロシーベルト(午後11時~午前0時)