旅の思い出満載の旅行用スーツケースのローラー部分の修理に挑戦! [物を直して使う再生文化を創ろう!]
十数年前にイタリアで購入した旅行用のスイーツケースですが、何処を調べてもローラーの部品が販売されて居ない事がわかりました。
車輪部分のゴムが場合によっては40キロ近い荷物を運んで居たせいか劣化してボロボロに崩れてしまっています。
こうなると車輪部分を交換するしかありません。
スーツケースの内貼りを手で剥がして車輪がどの様にして取付られているかを確認するとEリングで固定されている事が解りましたので、Eリング専用の工具を使い外します。
純正の部品が手に入らないので工具屋さん等で売られているキャスター用の車輪を購入しますが、外径と軸の内径と幅をノギスで正確に測ります。(写真中央がスーツケースに付いていたもの、右がゴム製、左がナイロン製のもの)
この場合外径が75㎜で内径が8㎜、幅が20㎜でしたのでキャスターメーカーのカタログを見てゴム製とナイロン製のものを購入しました。
スーツケースは余り重くなると航空会社で高額な割増料が請求されるのでより軽くて丈夫な材質のものを選定します。
ちなみにゴム製は120グラムあり、価格は1個380円程度でした。
ナイロン製のものは、ゴム製の半分の60グラムで、価格は1個250円程度でしたのでこちらを採用する事にしました。
しかし、問題はこの樹脂性のものは外輪幅が25㎜、ボス幅が30㎜もあり、双方を20㎜まで削らないと使えません。
工場等で使われる旋盤をお借りして両端を5㎜づつ削り20㎜の幅に削る事にしました。
この作業は機械の扱いを知らないと危険ですし熟練が必用ですので、専門の職人に任せた方が無難です。
町工場などで旋盤を置いている工場の経営者に相談すれば加工してもらえるかも知れません。
樹脂の場合は熱で溶けやすいので鋭いバイスを使い、旋盤の速度は低速よりも高速の方が削り易かったです。
こうして20㎜まり削った車輪をスーツケースに取り付けて完成、使用感も純正とたいして変わりませんし、この方が丈夫になのかも知れません。
最近では壊れたらすぐ捨てて新しいものを買えば良いと考えがちですが、結果として価格が安いものに走りがちです。
その結果生産が新興国に移り産業の空洞化を招きますし、良いものを修理して長く使う文化が育てばこうした再生産業が育成する事も出来ますし、ゴミや無駄なエネルギーの浪費を防げるのではないでしょうか。
墨田オンブズマンの空間放射線量計の値、0.155~0.134マイクロシーベルト(午後11時~午前0時)