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すみだ北斎美術館管理運営費試算のトリックを見抜け!第2話試算の参考にした美術館! [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]

20121025-1.jpg[カメラ]現在行われている決算特別委員会の資料にすみだ北斎美術館管理運営費試算の参考にしたとされる美術館の実績データーが提出されましたのでこの資料から何が見えて来るのかを解説したいと思います。

墨田オンブズマンでは既に独自調査済みの資料なのですが、決算特別委員会で自民党会派からの資料請求で出されたものです。

そもそも北斎美術館建設推進派の自民党会派が要求した訳ですからそれをどう彼らが解釈するのかも面白い所です。

さて、すみだ北斎美術館管理運営試算の参考にした美術館等の実績の参考にしたとされる美術館は13ヶ所でした。

先ず、常設展での入場料について分析してみましょう。

これは企画展では展示対象や内容で料金や人気でばらつきが多くなりすぎますので比較対象たおならない為です。

参考にしたとされる美術館の常設展の大人の入館料は、板橋区区立美術館は無料、深川江戸資料は300円、たばこと塩の博物館は100円、渋谷区立松濤美術館は300円、世田谷美術館は200円、台東区立一葉記念館は300円、台東区立書道博物館は500円、町田市立国際版画美術館は無料、三鷹の森ジブリ美術館は1000円、江戸東京博物館は600円となっています。

以上の常設展の設定がある美術館の入館料を平均しますと、330円が平均になります。

この中で三鷹の森ジブリ美術館の1000円と言う金額は、アニメと言う人気の高いものである事や原作者等の著作権料などが含まれていると解されますから比較対象から外すべきだと考えましょう。

これを除外しますと、平均入館料は約255円になってしまいます。

私の調査では東京の物価統計のデターから公立美術館の平均入館料は約200である事を基に試算していますが、ここでも平均は約255円ですから対象とする美術館の数が増えれば増える程入館料が低減する事がわかります。

しかし、すみだ北斎美術館の常設展での入館料の設定は400円ですから、根拠にした筈の美術館の入館料と倍近い乖離があるのは何故でしょうか。

この答えを導き出せる資料が、すみだ北斎美術館管理運営費試算(観覧者数における損益分岐点)の参考にした美術館等の実績と言う資料です。

これは全て美術館名は伏せられていますが、記載内容や委託方式、床面積等からどの辺の美術館か想像するしかありませんが、ここから入館料を400円に設定した理由が読み取れます。

先ず、すみだ北斎美術館の敷地面積1263.38㎡、延べ床面積3327.00㎡である事を把握し、設置者負担額が1億4,630万円となって居る事を押さえておきます。

より公正な比較をするには延べ床面積の近いものと設置者負担額を比較すると解り易くなります。

延べ床面積3213.00㎡でほぼ同じB歴史系博物館(私立)の設置者負担額は3億3,800万円である事がわかります。

更に、延べ床面積が小さい2864.51㎡のC美術館(私立)直営の設置者負担額は、1億2287万円です。

また、展示内容が近いく述べ床面積が約倍の7840.20㎡のE版画美術館(公立)直営では設置者負担額が2億5900万円です。

こうしたデターからすみだ北斎美術館管理運営費は年間3億5,000万円がかかる事が推計されます。

墨田オンブズマンが年間5億円の赤字と指摘するのは、年間3億5,000万円の管理運営費に北斎収集基金の1億円と観客動員に不可欠な宣伝費が年間1億円は必要な事から、これらを合計すると5億円を超えるからです。

しかし、墨田区が公表したすみだ北斎美術館の設置者負担額は、1億4,630万円で半分以下に圧縮されている事に気付かれるのではないでしょうか。

これはあくまでも試算である為に、自分達の都合の良い数字を入れてしまえば、ろくに裏付けを取ったり独自の試算をするなどして検証もしないで議決する、議員が議決し易くする為に作られた数字である可能性を検証する必要があります。

逆算して行くとこの数字にする為には、入館料を世間相場の2倍の400円に設定してしまうと相対的に設置者負担額が圧縮され、管理運営費は年間3億5,000万円はかかる筈が半分以下に減額出来る事に気付かれると思います。

つまり、入館料を2倍にすると管理運営費は2分の1以下に相対的に低減する事が出来る仕掛けがあるのです。

こうした数字のトリックにひっかかり、有益な事業だと誤認しコントロールされ易い人は救い様がございませんが、区民を代表して物事を決める立場の人達がこれでは許されないのではないでしょうか。

役人はとにかく建設さえしてしまえば後は何とでもなると考えます。

これは自分達の懐が直接影響を受けませんし、足らなくなれば増税や公共サービスの質を低下させれば済んでしまう話で、負担を強いられるのは区民だからです。

仮に、多額の損失が出れば当時賛成した政治家は知らんぷりをするか、出来るだけこの問題には触れない様になると言う事を良くご存じなのではないでしょうか。

しかし、墨田オンブズマンはこうした失態をバリバリ取り上げて当ブログで公表して参りますので、誰が何時どの様な発言をしてどう決められたかや、その結果どうなったかを長期に亘り追跡調査と逐次ご報告して参ります。

やはり現在の閉そくした経済情勢の背後にある政治のの現実を事実と証拠に基づいて検証し、解り易く解説する事で、区民の皆様がこうした問題を知って下さり改革への行動を起こして下さるよう全力を挙げて取り組みますので、是非毎日ブログをご覧戴ければ幸甚です。

[ひらめき]墨田オンブズマンの空間放射線量計の値、0.171~0.143マイクロシーベルト(午後11時~午前0時)


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