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税金が捨てられる!すみだ北斎美術館 第20話 1億円近い北斎の肉筆は真筆なのか? [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]

20130820-1.jpg[カメラ]平成5年7月1日に墨田区が葛飾北斎の肉筆として1億円近い96,305,000円で購入した「貴人と官女図」落款は画狂老人卍出筆 於八十一 葛飾印となっています。

この肉筆は平成5年1月2日から2月14日まで東武美術館(東京)で展示され同年3月2日から4月21日まで大津市歴史博物館でも展示され、同年4月20日から5月23日まで山口県立美術館で展示されました。

墨田区は平成5年7月1日に取得していますからこの「大北斎展」が終わってから購入した事がわかります。

一見良さそうな肉筆に見えますが、細部を良く見ると官女の着ている十二単の細部の描写に違和感を感じざるを得ないのです。

20130820-2.jpg[カメラ]これは北斎改為一筆「五歌仙」を描いた摺物ですが、上の肉筆の十二単と比べて見ればその華やかさや優雅さの表現力が格段に違う事にお気づきになるのではないでしょうか。

管見ですが、墨田区が約1億円で購入した「貴人と官女図」総じて全体の表現力が月並み過ぎて、あの偉大な功績をもたらした北斎の肉筆とは私は思えません。

また、貴人と官女図の十二単を良く見ますと細部の描写が雑でこの肉筆の中央の官女の十二単の袖の部分がきちんと描かれておりませんし、左右の女官の十二単の裳の部分の線にしなやかさや優雅さが見られません。

さらに決定的なのが、印章でここに押されて居るのは葛飾印と呼ばれるものでこの印章のあるものは偽物が多いと指摘されておりますので注意が必要です。

平成5年に行われた「大北斎展」ではこの葛飾印の押された肉筆が数多く出品されておりますが、90歳で没した事を考えますと散逸した筈の最晩年の北斎の作品がこれ程集まるとは不思議です。

また、平成5年に行われた「大北斎展」後に墨田区はこの中の肉筆を多く購入している事がわかります。

私の個人的な印象ですが美術展と言うよりも、一部の肉筆の展示販売が目的の「大北斎展」ではなかったのでしょうか。

それは出品目録を拝見しますと、所蔵先がブランクになったヶ所が多く見られ、各美術館から借りて来たもので話題性を誘い本物に所蔵先不明な怪しい肉筆を混ぜる事で売り易くしているのではないでしょうか。

恐らく墨田区と同様に他の博物館や美術館は展示が終わってから商談を持ち込まれ買って居るだろう事が想像されます。

相手は鑑識眼が無い上にバブルで税金の使い道に困る自治体ですから商売はやり易かったのではないでしょうか。

アンデルセンの童話に出て来る「裸の王様」と同じ事をしない為に、識者と称する人達の論理に惑わされる事無く、自分の目と感性を信じてこうした美術品を見極めるべきです。

素の状態で感情移入出来ないものは怪しいと感じる事が必用だと思います。

[ひらめき]墨田オンブズマンの空間放射線量計の値、0.146~0.138マイクロシーベルト(午後11時~午前0時)


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