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北斎美術館経済波及効果資料の嘘を読み解く!直接効果の恩恵受けるのは区外業者! [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]

20140709-1.jpg[カメラ]平成26年6月18日の区民文教委員会で示された経済波及効果(平成26年3月推計)では、建設による本区への経済波及効果が謳われています。

その中でも直接効果の生産誘発額が40億5,300万円とされている事にご注目下さい。

この生産誘発額が40億5,300万円と言う裏付けとなる数字を探して見ました。

先ず、平成26年墨田区予算案を見ますと11億7千600万円で、更に補正予算書を見ますと墨田区北斎基金積立金に約3億3千万円、北斎資料取得費で約2千500万円の合計15億3千100万円の記載があります。

これに新築工事代金の支払いに伴う債務負担行為(平成27~28年に支払わなければならない金額)は27億500万円ですからこれを足しますと北斎美術館の新築工事費は約42億3千600万円になります。

生産誘発額が40億5,300万円と北斎美術館の新築工事費は約42億3千600万円を見比べて戴ければほぼ近い金額である事がわかりますのでこれが経済波及効に回ると言う前提である事が推測出来ます。

墨田区の経済効果のカラクリは北斎美術館の新築工事費のほぼすべてが本区への経済波及効果になると言って居る様なものです。

しかしながら(仮称)すみだ北斎美術館新築工事請負契約に関連した入札での落札者を見ますと共同企業体の相手方が区外の大手ゼネコンであったり、電気設備工事と展示設営物製造請負契約は全て区外の業者です。

ア、(仮称)すみだ北斎美術館新築工事請負契約 22億1,076万円 契約先 大林・東武谷内田建設共同企業体 落札率99.6パーセント 1共同企業体辞退で応札は1共同企業体のみ

イ、(仮称)すみだ北斎美術館新築に伴う空調設備工事請負契約 2億7,000万円 契約先 浦安・沖山建設共同企業体 落札率72.9パーセント 応札は2社

ウ、(仮称)すみだ北斎美術館新築に伴う電気設備工事請負契約 2億6,244万円 契約先 大栄・事業建設共同企業体(中央区) 落札率99.9パーセント 応札は1共同企業体のみ

エ、(仮称)すみだ北斎美術館展示設営物製造請負契約 5億2,920万円 契約先 ㈱丹青社(台東区) 落札率は予定価格が非開示の為算出不能 応札は3社

今回の落札額の合計は32億7,240万円ですが、今後工事が進むにつれて発生する債務負担行為等を合計すると約42億3千600万円に最終的にはなる事が予想されます。

しかし、この金額が区内への経済波及効果には殆ど貢献しない事は工事を落札した共同企業体のメンバーや電気設備工事と展示設営物製造請負が区外の業者である事を見れば一目瞭然です。

この問題は、当時の区民文教委員会の委員から踏み込んだ質問が出ない事に疑問を感じましたので30日の区議会本会議での反対討論の中で指摘させていただきました。

お役人の出して来るこうしたデーターはやはり内容を別の角度から精査して裏付けを確認する必要がございまして、都合の良いデーターしか載せない事を知る事が大切です。

また、裏を返すとお役人の言いなりになってシャンシャン決められてしまうと、当然後で問題が出て来ますし、不利な情報が隠されて出て来なくなる恐れがございます。

区民の皆様から選挙で選ばれた議員がお役人の言いなりでシャンシャン議決されてしまえば、何の為に選挙で選んだのか意味がございません。

問題点を指摘出来ない議員ばかりでは無駄な施設が次々に作られその負担を区民の皆様が負わされる事になる事に気付いて戴ければ幸甚です。


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