本所の七不思議に登場する片葉の葦を北十間川で発見!護岸工事で消える運命に! [墨田区の名所・旧跡]
北十間川の旧隅田公園駅跡に怪談本所の七不思議に登場するお駒という美しい娘の霊が片葉の葦となったと言う怪談に登場する片葉の葦を見つけたのでお知らせします。
この場所は今後東武鉄道の高架の耐震化工事や東京都が行う耐震護岸工事が行われる計画がございますので消えてしまう恐れがあります。
さて怪談「本所の七不思議」とは、江戸時代頃から本所地域で伝承される怪談で次の7つ奇伝物語があります。
置行堀(おいてけぼり)
送り提灯(おくりちょうちん)
送り拍子木(おくりひょうしぎ)
燈無蕎麦(あかりなしそば)別名「消えずの行灯」
足洗邸(あしあらいやしき)
片葉の葦(かたはのあし)
落葉なき椎(おちばなきしい)
狸囃子(たぬきばやし)別名「馬鹿囃子(ばかばやし)」
津軽の太鼓(つがるのたいこ)
片葉の葦とはどの様な怪談なのでしょうか。
時は江戸時代、本所にお駒という美しい娘が住んでいました。
近所に住む留蔵という男が恋心を抱き何度も交際を迫ったが、お駒は一向になびかず、遂に恋心を押さえきらなくなった留蔵は、所用で外出したお駒の後を尾行します。
そして隅田川からの入り堀にかかる駒止橋付近(現在の両国橋付近の脇堀あった小橋近く)でお駒を襲ってしまいます。
驚いた事に留蔵はお駒の片手片足を切り落とすと言う惨忍な殺しをした挙げ句に死体を堀に投げ込んでしまった。
それ以降、不思議な事に駒止橋付近の堀の周囲に生い茂る葦が、何故か片方だけの葉しか付けなくなったという。
こういう恐ろしい怪談ですが、現代でもストーカー殺人事件等の報道を見ますと似たような事例がございますので江戸時代もこうした事件が起こって居た事が伺われます。
この片葉の葦は、お駒の霊が後世の人にこの様な目に合わない様に暗い夜道や人通りの少ない道を通る事を避けさせたり、犯罪者に対しても非道を働くと化けて出て生涯苦しめられる事を今も伝えて居るのではないでしょうか。
また、お駒の墓碑を建て定期的に供養してあげると良いかも知れません。