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金山ふるさと回帰会とマタギを追うドキュメンタリー映画「春よこい」で見る原発事故の影響 [環境問題]

20151207-1.jpg[カメラ]6日両国の第一ホテルで福島県金山町出身の皆さんの会である金山ふるさと回帰会開催され、マタギの生活をドキュメンタリー映画にした「春よこい」が上映されるので行って参りました。

写真左側が主役の現代のマタギの猪俣昭夫さん、写真右側が安孫子亘監督です。

マタギと言うと狩を生業にする人を言いますが、その実態は自然と向き合い自然とと共に暮らす究極のナチュラリストである事が分かります。

金山の雄大な自然と共に繰り広げられる狩猟では、監督はラストシンーンに巨大な熊を仕留める姿を想像してドキュメンタリー映画の制作を始めたそうですが、結局この年は熊の痕跡しか見つからず仕留める姿は撮影出来ませんでした。

しかし、福島原発事故で高い放射能の影響を受けた自然の様子が実に正確に描かれて居る事に驚きました。

私も墨田区の猟友会に所属していますが、福島原発事故の自然への影響を仲間から報告されますが最近小鳥の数が減って居るのではないかと言う話がございます。

11月26日に開催された本中地区・錦中地区青少年育成委員会の平成27年度地域教育懇談会で講演をされた福島県富岡町の方のお話では「小鳥が減ったのは山に餌が減って居るからではないか」と言っておられました。

しかし、この映画では野山に小鳥の餌になる木の実が豊富にある事が分かりますし、私が山に行った時も木の実が豊富にある状況を確認しています。

つまり原発事故の自然鳥獣への影響は否めません、小鳥は減ってもイノシシやシカなどは逆に増えており、この背景には捕獲しても放射能検査で一定以上のレベルのものは食べられないのでハンターが放射能無い県へ行ってしまいます。

こうした地域では有害鳥獣の農作物への被害は大きくマタギの存在は大変貴重ですし、山岳地帯では遭難や転落等の事故にも注意が必要でグループで猟をする必要があります。

また、山の神を敬い捕獲する獲物への感謝と敬意を示しながら狩をする姿には本当のナチュナリストの姿を感じました。

会場でマタギの猪俣と会った時に墨田区の猟友会ですと言うと握手を求められ金山へいらして下さいと言われました、握手した時にすごく握力のある方で自然を相手にされる手を感じました。

やはり日本の自然を守る為には生態系を崩さない崩させない努力が必要で、一般の人達は知りませんから誰も評価されない中で地味な努力される皆さんに感謝したいと思います。

その一方で繁殖力の強い外来種を持ち込む人や影響が考慮されない餌付は野生生物の生態系を崩し、行楽の後の食べ残しが放置されますと動物は餌場として認識してしまい人里へ下りて来る様になり人や農作物の被害を出す結果になります。

自然と触れあう事は大変良い事ですが、安易な行為は野生生物にとって逆に可愛そうな事になってしまう事を忘れてはなりません。


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