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東京都隊友会墨田支部の講演会!災害医療支援に於ける自衛隊との協議について! [忘れてはならない東日本大震災]

20160405-1.jpg[カメラ]3日すみだリバーサイドホール1階会議室で東京都隊友会墨田支部第3回総会が開催され、東京都隊友会墨田支部長の医療法人社団伯鳳会白髪橋病院長医学博士大桃丈知予備2等陸佐による講演が行われました。

講演では「災害医療支援に於ける自衛隊との協議」と題されたテーマについて、実際の現場で想定外の出来事が発生した場合の孤立した病院で何が起きてどう対処したのかのお話がありました。

昨年発生した鬼怒川の氾濫では、災害医療の拠点となる病院が水害で次々に孤立して通信手段が、先ず状況の確認が困難で機動力のある自衛隊の支援を受ける必要があるが、地方自治体との指揮体制の連携が重要である事が分かったそうです。

氾濫直後の被災住民の救助活動が終わり自衛隊が撤収しようとして居たが、被災地域内にある病院の状況が孤立しており連絡が取れない為に、現場に行く必要があるが行く手段が無い状況でした。

そこで大桃氏は撤収しようとして居た自衛隊に事情を説明し現場に行く為に協力を要請しました。

自衛隊は上からの命令が無いと動けないので、現場から事情を本部へ連絡し、本部から自治体に連絡しそこからの回答を待つしか無く、回答が来たのは3時間後で辺りは日が暮れはじめました。

自衛隊の船で病院へ向かいますが、場所により船が通行出来ない陸の部分が出現し皆が船を下りて船を担いで移動する必要のある場所が複数ありやっと病院へ到着すると、人口透析の必要な患者さんが真っ暗な中で救助を待っていたそうです。

人口透析の必要な機器や薬品は1階にあり水没して使えないながらも、僅かばかりの血栓を予防する薬品は病院の医師、薬剤師、事務長が被災前に持ち出して最上階に避難して居たそうです。

しかし、人口透析の期限が迫る患者が多い為に自衛隊と連携し救出を開始したが深夜遅くまでかかってしまいました。

あの3時間の待ち時間を無くす事が出来れば最早く救出出来た筈だ、と言う経験を生かし自衛隊と自治体との緊急時の連携を強化する為の連絡体制を確立しようと努力されているそうです。

自治体の中では自衛隊と言うと毛嫌いされる所もあり、こうした場所では連携がうまく出来ずに結果的に救出を待つ人達がそのしわ寄せを受ける事になってしまいます。

こうした事態を避ける為には日頃からの連携を築き上げるしかありませんから、自衛隊も地域の中に入り込んだ存在になる必要もありますし、地域も自衛隊を身近な存在として受け入れるべきではないでしょうか。


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