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歴史的資源を守る観光地こそ本当の観光地、舗装道路を撤去した大内宿に見る観光の賑わい [私の旅日記]

100811-1.jpg[カメラ]会津藩や米沢藩の参勤交代の宿場として使われ栄えた大内宿(福島県)は、舗装道路を撤去し水路を復活しより江戸時代に近い形にしたため江戸の昔の旅愁をさそいます。

実際に行って見ると観光客が大勢来ていました。

その反面、他の地域ではまちづくり交付金で作られた観光施設がありましたが、内容が無くただお土産物を売る施設と飲食店があるだけで全く魅力を感じませんし、観光客もほとんど居ませんでした。

やはり歴史的な建造物は観光地には必需品と考えるべきではないでしょうか、建造物は移動できませんから行って見るしか方法がありませんし、地域の風土や環境に調和しています。

091101-1.jpg[カメラ]墨田区では地方交付金目当てに大正時代の歴史的な建造物である両国公会堂を壊して新たな役人の天下り施設を作ろうとしています。

この両国公会堂は関東大震災直後に作られ東京大空襲でも生き残った幸運な建物で、歴史的にも東京駅とほぼ同じ時代に作られ日本の近代化を象徴し、建築工学上も貴重なのです。

そもそもこの建物は、安田財閥の創設者安田善次郎が巨費を投じて作り美しい日本庭園である安田庭園と共に保存する事を条件に旧東京市に寄付されたものです。

それを墨田区長らは交付金目当てに取り壊し、再び国際ファッションセンターの様な半官半民企業が作られ建物や庭園が再開発ビルに変ってしまう危険がありますし、現にその方向で動いています。

そもそも利権で食い荒らされた食べかすの施設を観光客である言うお客様に、食べかすを提供する事は大変失礼な事ではないでしょうか。

交付金と言う制度も、政治家の票田として使われ官僚が案や具体化する過程で自分達の天下り先や官僚利権を一緒に作ってしまい、結果として地元の為どころか負担になりお客の来ない施設が作られてしまいます。

観光地の皆さんは観光客を増やす為の努力をされていますが、公共事業依存型の観光地は夕張市の様になる事を自覚して欲しいし、お客様が第一とお持てなしの心を忘れて欲しくありません。

次から次へ新しいものが出て来る今、新しいものを追いかけていてはきりが無く財政難の今新たな資金が供給される可能性も低くなっていますから廃れるのは当然です。

新たに作る事が出来ない歴史的な建造物の魅力を引き出し保護活用することこそ重要なのではないでしょうか。


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