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すみだ北斎美術館にまつわる言論封殺の実態!第7話証人の陳述は本当なのか? [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]

20140604-3.jpg[カメラ]これは墨田区が平成19年度に葛飾北斎の肉筆として5,775,000円で購入した「扇面海老図」ですが、古美術品の鑑定ではその来歴が大変重要になりますので裁判所で古物台帳の文書提出命令を出して戴き提出を求めした。

20140605-1.jpg[カメラ]しかし、被告へ「扇面海老図」を販売した業者はこれは出せないと拒否し代わりに会計台帳を出した事は昨日の当ブログで書きましたが何故塗りにしてまで仕入先を隠すのでしょうか。

これは古物営業法を無視して居ますし、そもそも古美術品の鑑定にはその来歴が重要になります。

20140605-2.jpg[カメラ]更に資料評価員会の資料評価書は適当欄に「マル」を付けるだけの単純なもので、どの様に鑑定したのかその裏付けとなる根拠や理由が書かれておりません。

それでは当時資料評価員で平成元年から現在まで26年にも及ぶ資料評価員である永田生慈資料評価員による陳述を見てみましょう。

冒頭「海老図に対する見解原告の主張の中で本作品のみは真贋に関わることであるので、これを真筆とする諸点につき陳述します」と始まります。

先ず紙質について「この扇面の紙質は、糊地と呼ばれるもので、平安時代には京都にすでにあったとされる伝統的な扇面専用の料紙(用紙)である。この糊地は、一枚の紙の両面に糊と雲母を混ぜたものを厚く塗り、乾いた後に同紙を重ねて打ち叩いたものである」と何故か紙について述べています。

次に「別に「すずしの紙」と呼ばれ、やや透き通っているところから、清涼感のあるものとして尊ばれたものであったが、現在はほとんどこの紙は製造されることがなく、数年前まで京都の中村清兄氏によって作られていたとされますが、現在は定かではありません」と述べて居ますが果たして本当だろうか。

詳しく調べてみますと「平安時代から連綿と続く伝統の技」として伝承され途切れる事無く現在でも京都の職人に受け継がれ現在でも製造販売されています。

つまり「現在はほとんどこの紙は製造されることがなく」と言うのは事実ではございません。

続いて「作品に用いられたこの糊地は、雲母の厚みや紙質などから少なくとも明治以前のものであり、北斎時代の料紙と考えて矛盾はありません」と述べて居ますがその根拠が曖昧過ぎるのではないでしょうか。

冷静に考えれば「雲母の厚みや紙質」が「明治以前のものであり」と決めつける事は論理の飛躍でしかなく、そもそも具体的な根拠が示されて居ません。

そもそも雲母の厚みや紙質はその製造工程か製造の段階でいか様にも変える事が現在でも可能である事は言うまでもありません。

続いて「また作画部分の折れ目に絵の具が惨んでいる状況からみて、本図が制作された時点では骨付きで折られていたものであることは明らかです」としていますが、これは誰が見てもこの程度の事は解る次元の低い内容です。

「なお、糊地紙は、席画などの場合、絵の興が乾燥しないうちに修正が効くという利点かおるものの、折れ目に絵の具が撒みやすいという欠点も持ち合わせています」としていますが、これらは問題の本質の全て外に位置するものです。

つまり、紙がどうであろうと紙質がどうであろうと問題は「葛飾北斎が描いたかどうか」が問題である筈なのに「本作品のみは真贋に関わることであるので」と前置きをしながら肝心のこの事に触れずに紙から入るのは何故でしょうか。

仮に紙が江戸時代のものだとしても誰が描いたかがそもそもの問題ですので論点のすり替えではないでしょうか。

引続きこの陳述について特集したいと思います。

[演劇]6月15日の日曜日、午後1時から放送されるTBSテレビ「噂の東京マガジン」の噂の現場で山﨑区長が建設を強引に進める北斎美術館問題が放送されますので是非ご覧ください。


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