北斎美術館建設強行で遅れる墨田区の待機児童問題!前年度比24人僅か減! [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]
都内での待機児童過去最多を報じた東京新聞の8月1日の記事では墨田区は今年4月1日現在で待機児童は157名、前年度比でも僅か24人しか減って居ません。
福祉保健委員会での採決の結果は次の通りとなり、結果的に福祉保健委員会審査報告では不採択とすべき陳情と議案化され区議会に掛けられ墨田オンブズマンと共産党が反対したものの圧倒多数で不採択にされてしまいました。
採択すべき:〇墨田オンブズマン 大瀬康介 〇共産党 鈴木順子委員
不採択:×自民党 林恒夫 田中邦友 中沢えみり ×公明党 広田充男 千野美智子 ×民主党 あべきみこ委員
結果は6対2で不採択が圧倒多数でした。
不採択側の理由としては次の様に答えて居ます。
自民党:中沢えみり、田中邦友委員
1.3カ年計画で本年度もある程度の定員の拡大がされているから。
2.資格等は国が定めて基準が適応されている充分では。
3.ある程度差額が補助されている。
公明党:千野美智子委員
1.新制度で子育て支援する事が予想されるから。
2.保育環境は改善される方向にあるから。
3.区が認めた施設ではある程度差額が補助されている。
民主党:あべきみこ委員
1.3カ年計画で一定の成果が見られるから。
2.ハードにつてはハードルが高く困難、逆に待機児童を増やす恐れがある。
3.ベビーホテルまで拡大されれば財政負担が大きい。
この様に否決の理由を述べておりますが、墨田区保育園待機児童の解消を目指す緊急3カ年計画では27年度4月1日までに590人の保育定員を拡大して待機児童ゼロを目指すものです。
これは平成25年4月1日現在の実人数を基準に年齢進行スライドと対前年比増加率を基に算出されたあくまでも予想値ですので現実のとの間で乖離が生じ易く一定の成果は見られても待機児童の解消には至って居ません。
保育環境は改善される方向にあると言っておりますが、日本国憲法第26条では「すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する」とございます。
そうなりますと、保育園の施設形態に関わらず保育環境が認可保育園並みにする事は地方自治体である墨田区の責務の筈です。
自民党:中沢えみり、田中邦友委員と公明党:千野美智子委員、民主党:あべきみこ委員は「3カ年計画で本年度もある程度の定員の拡大がされているから」とか「保育環境は改善される方向にあるから」と述べておりますが実際に過去のデーターをご覧下されば嘘である事がお解りになると思います。
これは平成25年4月以前までの待機児童数で平成26年度は新聞の記事にある様に157人の待機児童数ですから、3カ年計画の始まった平成24年度4月の105人と比較しても逆に平成26年4月には52人も待機児童が増えております。
こうなりますと自民党:中沢えみり、田中邦友委員と民主党:あべきみこ委員の発言は誤りか、認識が甘いか、ポジショントークである事がお解りになるのではないでしょうか。
これが墨田区の区議会の実態で政治が主体である区民の方を向いておらず、お役人の言う事の受け売りと言っても過言では無く、議員がきちんと過去のデーターを検証して居ればこうした嘘に気付く筈です。
最近都議会のセクハラ野次問題や神戸県議会の野々村議員の政務活動費問題で地方議会の質が問われておりますが、その本質は議員の質の低下と行政をチェックするスキルを持たない素人集団である事が指摘されています。
墨田区の委員会での委員の発言を見れば、委員が過去のデーターを自分できちんと検証していれば「3カ年計画で本年度もある程度の定員の拡大がされているから」とか「保育環境は改善される方向にあるから」と言う発言は出来ないのではないでしょうか。
こうした発言の背景には、議員が自分で調査せずにお役人にお伺いを立てる事によって生じた結果ではないかと推測出来ます。
お役人は都合のあ悪い陳情は否決させようと不利な情報を流し、議員が自分で充分に検証しないままそれを受け売りしてしまう事がこうした過去のデーターと発言の矛盾と言う形で現れたのではないでしょうか。
やはり狡猾なお役人は議員が素人集団である事を見抜いており、これを巧みに利用して自分達の都合の良い方向に情報をコントロールしている事がこの事からも垣間見られるのではないでしょうか。
やはり議員は行政を監視・監督が仕事ですから、実社会で多彩な経験を積み民間企業の中でも指導的な立場を経験した人物でなければ物事の本質は把握出来ませんし、何よりもあらゆる物事に対する知識が必要とされる仕事なのです。
これが実際には世襲で議員になる人や実社会(企業等)で指導的な地位を経験した居ない極端に若い人達が議員になってしまうと実社会で必要なスキルを持って居ませんから誰か(役人や政党のボス)を頼るしかなくなります。
これがイエスマン集団となり、お役人の出す議案全て賛成という、何の為の議員なのか解らない素人集団と化す結果を生んで居るのではないでしょうか。