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豊島区議会第1回区政報告会を視察!住民の声が反映されない議会のオール与党化! [墨田区議会]

20141118-1.jpg[カメラ]17日豊島区議の会第1回区政報告会が午後6時30分~8時30分までの予定で行われ、墨田区からは議会改革検討委員会のメンバーを中心に視察致しました。

東京23区で区政報告会が行われるのは以前視察した板橋区に続く2区目で積極的に区議会の役割を区民の皆様に知ってもらう狙いで行われた様です。

豊島区議会の会派構成は、自民党豊島区議団9名、公明党8人、共産党6人、自治みらい6人、みんなの党2名、生活の党1名、無所属元気の会1名の合計33名の議員が居ますが、定員36名中欠員が3名との事です。

議案の議決内容から鑑みますと共産党が一部議案に反対する程度でほぼオール与党化している議会で共産党と言えども支持母体が職員組合だったりしますのでやはり地方議会のオール与党化は深刻です。

豊島区議会第1回区政報告会の流れは、開会挨拶が議長からあり、議会の仕組みと役割の説明がございまして、先日行われた決算特別委員会の審査内容の報告、最後に第3回定例会での各常任委員会審査内容の報告があり質疑やご意見を賜り閉会の挨拶と言う流れです。

やはり注目すべきは豊島区の住民の皆様の質疑ででした。

第1号の住民の方のご質問が「マイナンバー制度で住所の無い人はどうするのか」と言う質問があり誰も答えられないのには驚きました。

これは一見素朴な質問に聞こえますが、議員がマイナンバー制度の趣旨を理解してない事や勉強不足を露呈させ、議員のレベルがズバリ見抜ける高度な質問なのです。

他区に居る私でも答えられる内容なのに豊島区の議員が答えられないのですから議会のレベルが直ぐに見破られてしまいます。

その答えは、マイナンバー制度の趣旨の本質は、税制度の効率性を高め徴収漏れを防ぐ事が大前提で、これを見えにくくする為に、社会保障とか災害対策の行政手続とか言う理由を付けて本来の趣旨を分かり難くして導入しやすくして居るのです。

つまり住民税等の課税対象となる住民票を有するすべての方が対象で12桁のマイナンバーを付与する事により、副業等で2ヶ所以上から所得を得ている人の所得を把握するのが目的です。

つまり、住所の無い人は先ず住民票が無い筈ですから行政上は住民では無く行旅人(こうりょにん)と定義され、単なる旅人とは異なり特定の目的地を持たない移動中の人や漂泊中の人は住所が定まらないので課税すら出来ません。

こう言う人にマイナンバーを付与する制度にはなって居ません。

次に区内循環バスについて1,800件の署名と共に陳情をされた方が7年も前から区内循環バスの要望をしているのに陳情が継続審議にされたのは何故かと言うご質問がございました。

答弁では一生懸命議論が繰り返された結果時間がかかってしまったと言う趣旨や継続審議になった事は認める意思があるからだと言う趣旨の答弁がございました。

私は墨田区議会でもこうした事例が多く見受けられますので理由が何となくわかるのですが、7年も前からとなるとやはり議員の怠慢で行政側の役人に丸投げしただけで、きちんと監視や監督がなされて居るのか疑問があります。

陳情者のお話から公共交通機関に関連する企業が呼ばれて会議があったそうで、この事から企業は採算が合わないと逃げて居る事が読み取れます。

運行事業者にしてみればその赤字分を豊島区がどう負担し赤字が出ない様にしてもらえれば希望する事業者はある筈ですから豊島区が何処まで負担するかさえ決まればそんなに時間のかかる話では無いと思われます。

陳情が継続審議となる場合は、行政が予算その他の理由でやる気が無く、しかも与党の議が員これを容認して居る場合が多いので、いきなり不採択にすると区民の反発が予想される場合に継続審議にしてガス抜きをするのです。

そして区民の反発や声が小さくなった頃に不採択になるケースが多いのです。

つまり議会がお役人の言いなりになってしまい住民の声を軽視する傾向があるのです。

これを変える方法は議会のオール与党化を選挙で変えて行く必要と、優秀な議員が一人でも居ればその必要性を行政側に上手に説明し、議会等で他の議員に説明し不採択にする事が如何にマイナスであるかを説く議員が必要です。

こうした説明には高度なテクニックが必要で豊富な知識と実社会での豊富な経験も無いと人は説得出来ません。

最近は政治家が居なくなり選挙屋ばかりだと指摘されるのは、政治が党利党略に終始してしまい選挙に勝ちやすい世襲議員や国会議員の地盤を引き継げる秘書や見た目だけの人が多くなり実社会を経験された方が少ない事です。

つまり選挙の事しか知らなくても議員になってしまい、実社会を知りませんから後は行政のお役人任せとなりがちで、手間や時間のかかる行政の調査は苦手で実社会を経験されて居ないので物事の道理が分からずチェック出来ないのです。

つまり区内循環バスの要望が出されてもそもそも区内循環バスすら乗った事がなかったり通勤すら知らない、会社に就職すらした事が無く製品がどの様に作られどう流通しそのコストはどの位すら分からない政治家が多いのです。

昔、麻生太郎氏が経済財政政策担当大臣だった時に国会でカップ麺が今いくらで売られて居るか質問され答えられなかった例を見てもその本質がお分かりになるのでしょうか。

庶民の生活や苦しみ等知りませんし、自ら会社を経営して仕事を取り多くの従業員の生活を守る中小零細企業の経営者の方がどれ程人間として優れて居るかを考えますと同じ人間でも天と地程の差があるのです。

政治とは難しいものでは皆さんの生活そのものが政治であり、人々の生活や苦労を知らない者が政治をすべきでは無いのではないでしょうか。


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