ロケットエンジンの仕組みを探る!液体水素と液体酸素で飛ぶ仕組み [技術立国日本のハイテク技術]
これがロケットのエンジンですが私も初めて見ましたが、意外に単純な構造で、簡単に言えば液体水素と液体酸素をポンプで送り込んで混ぜ合わせ燃焼させる原理です。
下のノズルの部分は約3000度もの高温になるので下部のやや太めのパイプから液体水素を送り込みノズル部分は細いステンレスのパイプで作られここに液体水素燃料LH2(Liquid H2)が通る事で冷却される仕組みになって居ます。
ここを通過し温められた液体水素はターボ・ポンプに運ばれ加速されてから燃焼室へ送られます。
一方の液体酸素は写真赤い矢印部分の熱交換器で気化させてからその上にあるバルブを介して燃焼室へ送られます。
燃焼室で点火されると猛烈なエネルギーが発生しこのエンジン一つでジャンボ旅客機のエンジン4個分の出力があるそうです。
ドラマの下町ロケットではこうしたロケットエンジンのバルブの製作を中小企業が作って居ると言う設定ですが、実際も製造は中小企業が作って居る可能性があります。
宇宙は真空ですからバルブ類の駆動部分にはケミカルシールやシリコン油が使われ、普通の潤滑油は真空中では直ぐに気化してしまうので使えませんから独自の技術とノウハウが必要になります。
ロケット技術と実績がある事は実は大変な事で、更にそれを制御するにはそれ以上の技術が必要ですから、この技術で大陸間弾道弾ICBMを作れる可能性がある事を意味するからです。
写真のエンジンは実際に点火された事が無い様でが使われたものですと金属部分が高熱で焼けた色になるので解ります。
ロケットは高温、高圧のガスを噴射する事による反動で強力な推進力を得て飛び立つものですから、言い換えれば爆風で吹き飛び続けて居る様なものでからこのエンジンの出力なら発射時には宇宙飛行士は相当なGを感じると思われます。