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原油価格の大幅な下落の原因と今後の動向!中東情勢が目まぐるしく変化している! [日本が危ない!国際情勢が読めない日本の政治]

20160118-1.jpg[カメラ]世界の原油価格の指標となるWTI(West Texas Intermediate)の過去25年間の値動きをチャートしてみました。

最近の原油価格は1バレル当り29ドル台へ突入し、私達の生活にとって暖房用の灯油の価格や自動車のガソリン代が値下がり良い事もありますが、長期的に見ると日本経済に悪い影響を与える恐れがあります。

先ず、何故原油価格が下落しているのでしょうか。

その原因を探ると2011に起きたアラブの春ではチュニジアで起きた失業中の若者が露店を作り野菜を売って居た所それを警察官が没収した事に抗議の焼身自殺を切っ掛けにエジプト、リビアの独裁では政権が交代し民主化しました。

アラブの民主化は欧米列強が長年に渡り支配を受けて来たアラブ人の民族意識にも火を付けパレスチナ問題も絡み拡大した結果、一番脅威に感じて居るのがイスラエルで周囲を包囲されかねない為に傭兵で組織されたISILを生みだした様です。

シリアでは政府軍と反政府軍更にISILとが入り乱れて内戦状態が続いて居ます。

その中でサウジアラビアは、シリアの内戦で反政府勢力への資金や武器の支援を続けており、更にエジプトで2013年7月にムルシー政権の崩壊後に生まれた暫定政府に対して50億ドルの資金援助を表明しアラブ世界を支援しています。

こうした結果サウジアラビアはアメリカと協力関係を維持してきた筈が軋轢が生じており、最近ではアメリカがイランの核協議を再開した事から関係が更に悪化してしまいました。

結果的にサウジアラビアを財政的に追い詰める為に米国はイランの石油を大量に市場に供給させる事で原油価格を下げさせているのです。

原油価格が1バレル当り30ドルを下回る状況ではサウジアラビアは歳入を確保し切れなくなり、これまで世界の金融市場に放出して居たオイルマネーを株などを売り回収を始めています。

その結果が年明けからの株価の下落で、原油価格の下落によるメリットがある反面長期的には、株価の下落による景気の悪化やこれまで消費地だった産油国が輸入を減らすので輸出産業を中心に景気が悪化する事が予想されます。

今年は何かと波乱が大きな年になりそうです。


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