墨田区公共施設等総合管理計画 第3話 墨田区の財政動向!過大な負担がのしかかる [墨田区役所]
これは普通会計歳入決算額の推移を歳入の構成比が分かる様にグラフにしたものです。
景気の回復や人口増などにより、一般財源は2010(平成22)年度以降増加傾向で2014 (平成26)年度は670億円でした。
一方、歳入総額に占める比率は過去10年間で最も高かった2006(平成18)年度の70.9%に比べ9.7ポイント少ない61.2%となっています。
これは性質別歳出の推移で、義務的経費のうち、生活保護法、児童福祉法及び老人福祉法等に基づき支出する経費である扶助費は、一貫して増加を続け、2014 (平成26)年度に333億円に達し、2005 (平成17)年度の約1.8倍に増加しています。
特別区債区の借金にあたる特別区債の残高は、2005 (平成17)年度以降は減少傾向にありましたが、2010(平成22)年度以降は上限が350億円と定められた関係で横ばいとなっています。
これは基金残高を基金の種類の構成比が分かる様にグラフ化したものです。
分かり易く言えば区の貯金にあたる基金残高については、過去10年間で最も多かった2009 (平成21)年度には180億円でしたが、2014 (平成26)年度には約109億円となっています。
この基金が東京23区で区民一人当りの基金額が最も低いのが墨田区で財政がカツカツの状態です。
また、新たな公共施設の整備や既存施設の大規模修繕等に活用するための「公共施設整備基金」は、2014 (平成26)年度は35億円となっています。
この金額は北斎美術館の建設に約40億のお金が使われて居る事を考えますとそれよりも少ない35億ですから少な過ぎる金額です。
恐らく錦糸町のすみだトリフォニーホールの大規模修繕を行えば消えてしまう程度の金額です。
財政面から見ますと、墨田区は財政的に全ての公共施設に対して必要なメンテナンスが行えない事が財政的に分かります。
やはり北斎美術館は墨田区の財政を逼迫させ続ける危険性があると言わざるを得ません。