すみだ北斎美術館のお粗末な中身を知ろう!第55話抱亭五清の肉筆? [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]
これは墨田区が平成25年度北斎資料収集基金で平成26年1月30日に葛飾北斎の門人の抱亭五清(ほうてい ごせい)の肉筆として76,440円で取得した「加藤清正図(かとうきよまさず)」です。
奥に絵がかれている人物が加藤清正である事が長烏帽子形兜に描かれた蛇の目家紋家紋等の特徴からわかります。
清正の長烏帽子形兜は現在も残っており異常に長い烏帽子形兜が複数残されて居ます。
こうした現存する資料からこの作品を見ると清正はただの烏帽子を被って居ますので、戦場でこの様な烏帽子を被っていたのだろうか。
また、肉筆の気になる部分は加藤清正の背後にある馬印で、清正がこの様な馬印を使っていたのでしょうか。
田生慈資料収集員の考察は「五清の作品にしては異色の題材であり、大作である」書かれておりますが、何処が大作なのでしょうか。
そもそもこれは考察と言えるレベルではありません。
毎度毎度お粗末な考察をお書き下さる新味正道資料収集員の考察とされるものですが「武者らしい描き、色目良し」が考察ですから呆れます。
そもそも武者絵が武者らしくなければ武者絵と言えません。
染健夫資料収集員の考察欄は「門人の作品であり、肉筆と言う点で貴重」と書かれて居ますが何を根性にこの様な事を言うのでしょうか。
こうして見ますと税金がこの様にして税金が使われ捨てられるのですから北斎美術館は税金の捨て場と言えるのではないでしょうか。
すみだ北斎美術館のお粗末な中身を知ろう!第54話誰も指摘しない三重購入の謎! [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]
これは墨田区が平成25年度北斎資料収集基金で平成26年1月30日に葛飾北斎の版画として180万円で取得した「富嶽三十六景 遠江山中(ふがくさんじゅうろっけい とおうみさんちゅう)」です。
この購入に当たっては過去の記録を辿ってみますとこれで3枚目の購入なのです。
それは1993年1月に開催された東武美術館「大北斎展」には墨田区所蔵とタイトルされた富嶽三十六景遠江山中が出展されて居ますがら墨田区は平成5年以前にご覧の版画を所蔵して居た事がわかります。
大北斎展の最中に世界的な葛飾北斎のコレクターであるピーター・モース氏が急死した為平成5年11月19日に墨田区はモース氏のコレクションを一括購入していますが、その中にこの富嶽三十六景遠江山中が含まれています。
この時点で既に2枚の富嶽三十六景遠江山中を墨田区は所有している筈ですが、不思議な事に平成23年10月の決算特別委員会資料として提出させた北斎資料購入開始かた平成22年までの北斎資料のリストには大北斎展に出展したものが掲載されて居ないのです。
つまり収蔵品リストから消えて居るのです。
しかしながら何故再び遠江山中を購入する必要があるのでしょうか。
強いて言えば今回購入した版画には、極め印と版元印がある事は見にくいカラーコピーでも見る事が出来ます。
でも、この極め印と版元印の為に180万円も出して買う必要があるのかと言えば無駄ですし、使いきれない程ある年1億円の北斎資料収集基金を余らせない為に二重三重購入して居る事も考えられます。
それでは資料収集委員及び評価員の考察とやらをご覧ください。
永田生慈資料収集員の考察は「西村屋の印を持つ良い摺りの作品である」書かれておりますが、墨田区がこれまで2枚の「遠江山中」の版画を持って居る事については一切触れて居ません。
本来なら、これまで取得した同じ版画を並べて比較検討してから購入するべきではないでしょうか。
毎度お粗末な考察をお書き下さる新味正道資料収集員の考察とされるものですが「印象に残る絵」が考察ですから寅さんが居たら「見上げたもんだ屋根屋のふんどし」と口上を言うのではないでしょうか。
それにしてもこの程度の観察力で美術品が解るのか大いに疑問を感じるのは私だけではないと思います。
染健夫資料収集員の考察欄は「西村屋与八判」としか書かれて居ません。
客観的に判断してこの方は全く古美術品の知識は無いと思われますし、常にろくな考察も無しに「適当」にマルですからマルを付けるだけの委員でしか無い事が伺われます。
これは墨田区の区議会を見ても同じですが、議員が何でも賛成では議員が何故居るのか解りませんし、資料収集委員や資料評価員が「適当」にマルを付けるだけなら全く意味がございません。
これらは、実際には形だけの手続き上の要件を満たす為にやっているに過ぎません。
河野実資料評価員の考察は「保存状態良好で優品ある」と書かれて居ますが、これも何時もパーターンで「保存状態良好」と言う言葉しか思い浮かばないのでしょうか。
この様な表現力が乏しい御仁が美術品を評価する事は無理ですし、二重三重購入という肝心な問題には一切触れて居ませんから墨田区の所蔵品についての知識も殆ど無いのではないでしょうか。
そもそも美術館の核となる収蔵品がこの様なお粗末な方々が決めるのですから、お粗末な美術館になる事が予想されますし、無駄を止めさせない議員が多過ぎる事が問題ではないでしょうか。
すみだ北斎美術館のお粗末な中身を知ろう!第53話誰も指摘しない二重購入の謎! [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]
これは墨田区が平成25年度北斎資料収集基金で平成26年1月30日に葛飾北斎の版画として130万円で取得した「富嶽三十六景 武州玉川(ふがくさんじゅうろっけい ぶしゅうたまがわ」です。
この「富嶽三十六景 武州玉川」は平成5年に既に墨田区は購入しており、今回の購入は二重購入になるのです。
これは平成5年に購入したピター・モース・コレクションにある「富嶽三十六景 武州玉川」ですが、これは初版と思わる大変貴重な版画です。
過去にロンドンのロイヤル・アカデミー美術館での「北斎展」の図録の表紙ともなった程摺りや保存の程度が良く、恐らく初版だと思います。
これ程美術館の展示に耐える事が出来る版画があるのに何故再び購入するのでしょうか。
そこで資料収集委員及び資料評価員の考察をみてみましょう。
永田生慈資料収集員の考察は「摺りの早いもので、保存も良好である」書かれております。
この事を解説します「摺りの早いもの」とは初版では無い後摺りだがその中でも早い段階で摺られたものだと言う事です。
モースコレクションで初版の版画があるに、美術館の展示に耐えるのかと言う点と何も後摺りを敢て購入する理由は何かが全く書かれて居ません。
既に持って居る事を忘れて居て再び購入しょうと言うのでしょうか。
毎度お粗末な考察をお書き下さる新味正道資料収集員の考察とされるものが全く書かれて居ませんが「適当」にマルですからマルを付けるだけの委員でしか無い事が伺われます。
染健夫資料収集員の考察欄は何も書かれて居ません。
委員なら過去に購入した作品かどうか位は調べよと言いたくなります。
河野実資料評価員の考察は「摺りの良いもので、保存は良好である」と書かれて居ますが、肝心な問題には一切触れて居ません。
全ての資料収集委員や資料評価員は平成5年に購入したピター・モース・コレクションの中に「富嶽三十六景 武州玉川」がある事を考察に誰も書いて居ないのはなぜでしょうか。
すみだ北斎美術館のお粗末な中身を知ろう!第52話締斎北馬の肉筆?ガラクタ集め! [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]
これは墨田区が平成25年度北斎資料収集基金で平成26年1月9日に締斎北馬の肉筆として83,625円で取得した「十二ヶ月物売図(じゅうにかげつものうりず)」です。
これはひどいものを購入してしまったと言う感が否めません、画像では不明瞭過ぎて解り難いかも知れませんが締斎北馬程の浮世絵師がこの様なものを描くだろうかを疑うべきだと思います。
先日企画総務委員会で北斎美術館の補正予算を審議した際に墨田区が購入して居る北斎資料や資料収集委員及び資料評価員の問題について指摘させていただきました。
特に資料収集委員及び資料評価員の購入意見書の考察が余りにもお粗末である事を指摘指摘しましたら、自民党から無責任な野次が飛び公明党の加納進委員が面白い事を言って居ましたのでご紹介します。
公明党の加納進委員は「私の知り合いの美術商が墨田区に葛飾北斎の絵を持って居るので墨田区に売りたいが、偽物だと難癖を付けられるので売れない」と言う内容の発言を委員会でされておりました。
この発言は後日3月28日の企画総務委員会の議事録となりますので、議事録が恣意的にカットされない限り記録に残ると思いますのでご関心のある方はご覧ください。
冷静に考えますとこの話はオカシイと思いませんか。
仮に葛飾北斎の本物の肉筆を持って居るなら墨田区に売るよりもサザビーズやクリスティーズに売り込んだ方が高く売れる筈で、本物の美術商ならこの位ご存じではないでしょうか。
仮に英語が苦手でもクリスティーズなら日本支社もあり当然日本語が出来るスタッフも居ます。
葛飾北斎の本物の肉筆を持って居るならプレス発表すればマスコミは積極的に取材する筈ですから何も墨田区に売る必要は無く日銀の金融緩和で市場に資金がだぶついて居ますので投機マネーが高く買う可能性もあります。
加納進委員の話が本当なら怪しい肉筆を古美術の知識が無い議員を利用して売り込もうとする輩が居る事を匂わす内容です。
委員の話を聞いて居ると葛飾北斎も美術も知らな過ぎる事に呆れますし、聞きかじり等の断片的な知識や「本に書いてある」からと言う話ではその本自体が正しいのですかと問いたくなります。
人には能力がありますのである人には理解出来ても、どう指導しても理解出来ない人が居るもので、特に高度な感性や知性を求められる芸術についてはこの差はかなりあるものです。
芸術にはある程度の人生経験が無ければ理解出来ないものや天才でなけれ理解出来ないものもあり、これは時間の経過がこれを証明してくれます。
解説すると長くなるので資料収集委員の考察を例のごとく見てみましょう。
永田生慈資料収集員の考察は「江戸の風俗に関する展示には必要な作品と考えられる」書かれております。
そもそも墨田区が建設するのは江戸の風俗資料館では無く美術館ではないのでしょうか。
このポイントが理解出来ていない為にガラクタを買い集めてしまうのだと思われます。
「江戸の風俗に関する展示には必要」と書いて居ますがそもそもこれが美術館の展示耐えるもとは思えませんし、美術とは何かを全く理解されて居ないと言わざるを得ません。
毎度お粗末な考察をお書き下さる新味正道資料収集員の考察とされるものですが「上方の方から1月に始まり終わりが12月?」と書いておりますが、全く何も理解されて居ないまま「適当」にマルですからマルを付けるだけの委員でしか無い事が伺われます。
そう言えば区議会でも「賛成」しかしない議員が大部分ですが墨田区は「イエスマン」しかこうした委員に任命されないのかも知れません。
これって誰の為でしょうか?
染健夫資料収集員の考察欄は「当時の風俗を知る上でも貴重で興味深い」といつも何でも貴重が口癖の御仁ですが、風俗資料のおつもりなのでしょうか。
江戸の風俗資料がどうして美術館に貴重なのか意味が不明です。
この御仁も古美術や芸術が理解出来て居ない様です。
公開された文書の中には資料評価員の考察が何故か抜けて居ましたのでここに挙げる事は出来ませんが、それ程杜撰な資料収集や評価体制である事を指摘させていただきます。
今月1日からは消費税が増税され、今日になると国民年金保険料納付書が届きましたが高額な請求に息が詰まる思いをしているのは私だけでしょうか。
税金の使われ方や公的負担に無関心で居ていいのでしょうか、すみだ北斎美術館の無駄を考えますと更に私達の負担は増え続ける一方である事を予感させます。
なんでも「賛成」議員ばかりでは世の中は良くなりませんし、専業主婦の控除が廃止され女性を労働市場に押し出して低賃金労働者を増やそうとする自民党や公明党の政策は女性を酷使し過ぎではないでしょうか。
言い変えれば女性を保育所もろくに作らず低賃金労働で酷使し、家事、子育て、老人の介護等負担を掛け過ぎではないでしょうか。
こうした政党の政治家を選んで居るのは誰か、深く考える必要がございます。
一方ではくだらない資料を買い集める道楽をする地方自治体が野放しではやり切れませんね。
すみだ北斎美術館のお粗末な中身を知ろう!第51話締斎北馬の肉筆?怪し過ぎの肉筆 [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]
これは墨田区が平成25年度北斎資料収集基金で平成26年1月9日に締斎北馬(締斎光隆)の肉筆として108,736円で取得した「和歌三神の図(わかさんじんのず)」です。
先ずこの肉筆を分析する為にはここに描かれている人物を特定する必用がございます。
和歌三神と言っても諸説ございますのでここで女性が描かれて居る事に着目して、和歌三神を衣通姫(そとおりひめ)・柿本人麻呂・山部赤人とする説を採用してみました。
衣通姫は正式には衣通郎女(そとおりのいらつめ)で、その美しさが衣を通して輝くことからこの名の由来となっており、絶世の美女ですから当時の絵師には透き通る様な美しさと言う美の極致を描く事は腕の見せ所だった筈です。
しかしながら、この肉筆にはこれが一切感じられません。
この画像では不明瞭過ぎて解り難いかも知れませんが、衣通姫の立居振舞の状況を見れば日本画に精通された方なら何と無く感じるのではないでしょうか。
次に奥に座っている人物は諸状況から山部赤人だと思われますが、従六位(じゅろくい)と言う国司に相当する官位を持つ人物の服装としては質素過ぎて違和感があります。
更に手前左の人物が柿本人麻呂と推測してみましょう。
締斎北馬の肉筆とし考えると違和感を感じる点が、他の北馬の肉筆にはそれぞれの人物間で会話があり絵を見れば会話の内容が想像出来るのですが、墨田区の購入した肉筆にこれがございません。
構図を見ますと手前左の人物が極端に小さく北斎が得意とし門人に教えて居る筈の遠近法が見られません。
結論から申し上げますと絵とは言えずパーツを並べただけのレイアウトに過ぎず10万円の価値は無いと思われますし、絵のサイズ等総合的に考えましてもとても美術館の展示に耐えるものとは思えません。
さて、資料収集委員の考察を例のごとく見てみましょう。
永田生慈資料収集員の考察は「特別に注文によって制作されたものか、光隆の落款は他に殆ど見る事が出来ない貴重な作例である」書かれております。
疑問なのが何を根拠に「特別に注文によって制作されたものか」と述べて居るのか解りませんし、文末が「・・か」で終わって居るので本人も解らない無責任な考察である事が感じられます。
また、「光隆の落款は他に殆ど見る事が出来ない」と言って居るのでこの肉筆自体が不自然なものである事を認識している事が伺われます。
蹄斎北馬のは複数の画号を使っており駿々斎や秋園等を号して居ますが本名は星野光隆であり何故この肉筆だけがが号を使わず本名の「光隆」を用いたのか不明であり不自然です。
総合的に考えますと別に「光隆」と号する画家が居て「光隆」と言う落款から蹄斎北馬の本名と言う事をこじつけて蹄斎北馬の肉筆として購入した疑いもあり、画風からも北馬とは私は思えません。
これは毎年1億円の北斎資料収集基金を消化する為に購入したとしか思えないと感じます。
新味正道資料収集員の考察欄はブランクでありながら意見欄には「適当」にマルで、この御仁に多くを期待する事は無理だと感じますが、経過等が考察に無くいきなり結論ですから易者の如く直観で判断されているのでしょうか。
久染健夫資料収集員の考察欄は「門人の作品として貴重」といつも同じ文句ですが、やはりこれも同じでした。
更にかっこ付けで「ことに絹本肉筆という点です」とありますが、北馬の絹本の肉筆は数多ございますのでそれがどう貴重なのでしょうか。
仮に毛皮に書いた肉筆なら貴重かも知れませんが。
この公開された文書の中には資料評価員の考察が何故か抜けて居ましたのでここに挙げる事は出来ませんが、それ程杜撰な資料収集や評価体制である事を指摘させていただきます。
何がどうして貴重なのか肝心の内容が抜けており「考察」とは言えません。
ろくな見識も持たず何でも賛成の人達が好まれる墨田区の体質をここにも見る事が出来ますし、これは区議会も同じですから如何にこう言う人達を無くして行く事が区民優先の政治に繋がるのではないでしょうか。
すみだ北斎美術館のお粗末な中身を知ろう!第50話締斎北馬の肉筆?画像不鮮明過ぎ [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]
これは墨田区が平成25年度北斎資料収集基金で平成26年1月9日に締斎北馬の肉筆として151,160円で取得した「常盤御前(ときわごぜん)」です。
常盤御前と言えば近衛天皇の中宮の雑女でその採用に当たっては都の美女1千の中でトップの美女と知られ、源義朝の側室となり、今若(後の阿野全成)、乙若(後の義円)、そして牛若(後の源義経)を産んだ事で知られます。
しかしながら平治の乱で義朝が謀反人となって逃亡中に殺害され、23歳で子供達を連れて雪中を逃亡し大和国に落ち延びる場面が「義経記」や「平治物語」にありこの場面を歌川国芳等が版画にしています。
さてこの肉筆を見て見ますと余りにも画像が不鮮明過ぎて常盤御前がどういう場面に居るのか、一緒に居る子供は3人の子供の内義経かと思われますが、不鮮明過ぎて誰なのかわかりません。
余りにも画像が不鮮明過ぎて現物を見なければ判別不能なので資料収集員の「考察」とやらを見てみましょう。
永田生慈資料収集員の考察は「北馬には他にも同図の作品が確認されているが、それらの中でも出来の良い作品である」書かれておりますが、「他にも同図の作品」とは具体的に何かわかりません。
新味正道資料収集員の考察とされるものですすが「雀が小さく描かれているが、それと良く判りますね」と書いておりますが、この構図で雀を大きく描く描いたら漫画になってしまうのではないでしょうか。
この程度の考察では古美術品を理解されて居るのか疑問を感じざるを得ません。
久染健夫資料収集員の考察欄は「門人の作品として貴重」といつも同じ文句ですが、何がどうして貴重なのか肝心の内容が抜けており「考察」とは言えません。
何でも「貴重」と言ってしまえ人は信じるとでも思って居るのかそれとも他の表現が出来ない程知識や言葉を知らない事を露呈しているのではないでしょうか。
この公開された文書の中には資料評価員の考察が何故か抜けて居ました。
何れにしても全ての資料収集員の考察を拝見してもこの肉筆が具体的にどの様なものであるかわかりません。
本来なら「考察」だけを読めばその内容や輪郭が掴めるもので無ければ意味がありませんし、作品の魅力を伝える為にの幅広い知識や表現力を持つ委員でなければ無理ではないでしょうか。
すみだ北斎美術館のお粗末な中身を知ろう!第49話締斎北馬の肉筆?血税がガラクタ [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]
これは墨田区が平成25年度北斎資料収集基金で平成26年1月9日に締斎北馬の肉筆として630,000円で取得した「隅田川の渡し図(すみだがわのわたしず)」です。
しかしながら全体の画風から締斎北馬の肉筆とは考えにくいので検証の必要を強く感じます。
それにしても平成25年度には同じ様な締斎北馬の肉筆を昨年の8月9日にも購入して居るのです。
これは先日の当ブログでも指摘しましたが、墨田区が平成25年度北斎資料収集基金で同年8月6日に締斎北馬の肉筆として525,000円で取得した「春の渡し舟図(はるのわたしぶねず)」です。
これに共通しているのが印章で「白文瓢箪形印」です。
多くは語りませんが古美術品に詳しい方なら私の言わんとする事にお気づきになられるのではないでしょうか。
それでは墨田区の資料収集委員や同評価員はどの様な考察を述べているのでしょうか。
永田生慈資料収集員の考察は「出来も良く地元の資料としても興味深い作品である」書かれておりますが、これが「考察」と言えるのでしょうか。
ここにうっかり本音が出て居る気がします。
つまり「地元の資料程度の価値しか無い」事が読み取れ、北馬の肉筆かどうかには一切触れて居ません。
新味正道資料収集員の考察をご覧ください、「人間模様が良く出ている」と書いておりますが、人間模様と言う言葉の意味を理解されて居るのか疑問を感じます。
「人間模様」とは複雑な人間関係を,織物のたて・よこの糸が織り成す模様にたとえた言葉ですから、目に見えない 複雑な人間関係をこの肉筆にしたためる事が物理的に可能なのでしょうか。
近現代のキュービニズム等の画法ならともかく当時の画法でこれを描く事は無理ではないでしょうか。
やはり教養の無さを感じますし、こうした方でないと務まらない体質がある事を伺わせます。
所詮この程度の資料収集員が墨田区の北斎資料の鑑定を行っているのですから、資料を持ち込む側にすれば「好餌」にされるのは当然ではないでしょうか。
久染健夫資料収集員の考察欄は「門人の作品として貴重、年代も明らかでよい、場所も向島と対岸、石浜付近が描かれており、活用できる」とございます。
何故「門人の作品として貴重」なのかわかりませんし、「年代も明らかでよい」とはどうやって年代を確認したのでしょうか。
冷静にこの文の意味を分析致しますと何ら「根拠の無い」美辞麗句の羅列に過ぎない事がお解りになるのではないでしょうか。
この御仁が江東区の中川船番所資料館の館長との事ですが、御仁の言う具体的な根拠が示せない美辞麗句の羅列に踊らされてはなりません。
河野実資料評価委員の考察は「多少のシミがあるが、問題なく重要な作品と思う」と述べて居ますが、誰が見ても解る「多少のシミ」よりも肝心の中身がどうかを問うべきです。
何を根拠に「重要な作品」と言うのでしょうか、更に最後に「と思う」ですから自分では物事が判断出来ない人物像が浮かび上がります。
客観的に述べて見ますと、美術館や資料館と言う自治体のハコモノで食う人達が、お互いに獲物を分け合う様な光景が浮かぶのは私だけでしょうか。
すみだ北斎美術館のお粗末な中身を知ろう!第48話魚屋北渓の肉筆?ガラクタ集め! [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]
これは墨田区が平成25年度北斎資料収集基金で同年8月6日に葛飾北渓(かつしかほっけい)の肉筆として505,000円で取得した「蛇と蛙図(へびとかえるず)」です。
日本画に造詣が深い方ならこの肉筆をご覧になると違和感を感じる方が多いのではないでしょうか。
はっきり申し上げてガラクタに区民の税金505,000円が捨てられたとしか思えません。
問題点を分かり易く解説しますと日本画特有の季節感が無く、老木なのか枯れ木なのか解らない木に蛇を引っかけ地面に蛙らしきものを配置した「木、蛇、蛙」のパーツの組み合わせに過ぎない構成です。
そのためこの肉筆には構図らしきものが存在しませんから、恐らく美術を知らない者が描いた可能性が高いと思います。
それぞれの関係や必然性が希薄なので、身を隠す場所が無い所に何故蛙が居るのか、蛇は蛙を狙うならわざわざ木に登る必然性がございませんから絵そのものに矛盾がございます。
また、木と蛇の関係を見てもこの様な状態で蛇が木に引っ掛かって居れば重力と胴体のバランスの関係でこの様な状態を維持する事は出来ず獲物を狙う前に自重で落下してしまいます。
これは北渓の摺物にある「両頭の蛇」ですが、バランス良く描かれて居る事と蛇の筋肉状態まで正確に描かれて居ます。
そこで墨田区の資料収集・評価委員はどの様な考察を述べているのでしょうか。
永田生慈資料収集員の考察は「北渓のモダンな描法に注目させられる作品である」書かれておりますが、「北渓のモダンな描法」とはどう言う意味なのでしょうか「モダン」とは「現代的、近代的」と言う意味ですが、何処がモダンなのか意味不明です。
恐らく現代に描かれたものと言う点では的を得ているかも知れません。
この御仁はとやたら通人ぶった言葉を多用する割に「考察」と言える内容は一切無く、個人の感想に過ぎない事しか述べないのは何故でしょうか。
そう言えばご職業は評論家でした。
新味正道資料収集員の考察をご覧ください、「蛙が身を固くしている様だ」と書いておりますが、あまりにも幼稚な「考察」には唖然とさせられます。
そもそも蛙の視角外の背面でしかも上から狙っている蛇にどうして気付くのかでしょうか、仮に身の危険を察知したなら身を固くする処では無く逃げるものです。
この程度の観察力で資料収集員と言う職責が果たせるのでしょうか。
久染健夫資料収集員の考察欄は「空白」で「適当」にマルを付けただけです。
テキトウ過ぎて真面目にやれよと言いたくなるのは私だけでしょうか。
河野実資料評価委員の考察は「保存状態は良好」と述べて居ますが、誰が見ても解る保存状態とよりも肝心の中身がどうかを問うべきです。
総合的にこの肉筆を判断しますと現代に書かれた可能性が強くそもそも日本画の体を成して居らず魚屋北渓の肉筆では無いと考えるべきではないでしょうか。
山﨑区長は北斎美術館の建設を強引に進めましたが、この程度の内容の美術館ですから長期に亘り墨田区の財政の足を引っ張る事は確実です。
こんな予算に賛成するだけの議員ばかりでは私達の生活は苦しくなるばかりですし、格差は拡大するばかりです。
これを変えるチャンスは来年の選挙です。
すみだ北斎美術館のお粗末な中身を知ろう!第47話葛飾北一の肉筆?ガラクタ集め! [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]
これは墨田区が平成25年度北斎資料収集基金で同年8月6日に葛飾北一(かつしかほくいつ)の肉筆として525,000円で取得した「唐美人図(とうびじんず)」です。
この肉筆についても葛飾北一の肉筆にしては不可解な点があるので指摘してみましょう。
画面の唐美人が持って居る唐団扇(とううちわ)をご覧下しさい。
唐団扇は唐や清朝では宮廷の女性が使用していましたので扇面には透き通る様な薄い絹が張られ極めて繊細な作りですが、この肉筆に描かれて居るものは柄や外枠が極めて太くまるで軍配団扇の様に見えます。
また唐団扇は図の様な丸い形のものもありますが一般的にはハート形や蝶が羽を広げた様な形状のものが当時は一般的です。
更に疑問なのは、唐美人の着物で江戸時代の唐人画等を見れば分かると思いますが服装にかなりごまかしがあり、着物の柄がはっきりしない様に誤魔化して描かれて居ます。
また、髪型も唐や清の時代の女性の髪型とは思えず時代考証から見て様々な矛盾が見られます。
総合的に見てとても江戸時代に描かれたものとは思えず明治時代頃に描かれたものである可能性が高いと思います。
これについて墨田区の資料収集・評価委員はどの様な考察を述べているのかご覧ください。
永田生慈資料収集員の考察をご覧ください、「北一の美人画としては佳作である」とやたら通人ぶった事が書かれておりますがこれはそもそも「考察」と言うレベルでは無く個人の感想に過ぎないのではないでしょうか。
これは新味正道資料収集員の考察をご覧ください、「画風が何か中国的」と書かれておりますが、昨日に続いて小学生の感想レベルの「考察」ですから苦笑を禁じ得ません。
実にこのレベルの人達が墨田区の資料収集・評価委員なのですから偽物を掴まされても不思議では無いと言うのが真相ではないでしょうか。
久染健夫資料収集員の考察欄は「同上」とあり上を見ると「彩色鮮やか」程度の考察ですから素人さんよりも素朴な感想で感性自体を疑いたくなるのは私だけでしょうか。
河野実資料評価委員の考察をご覧ください。
「上部に折れが認められる」「下部に虫食いの痕跡」があるのに「何も問題なく」と述べて居ますから、古美術品に無知と言わざるを得ません。
墨田区は美術館に展示を目的に取得する訳ですから、個人的な収集品とは全く異なり、入館料をいただく訳ですから展示に耐えるものでなければならない事は常識ではないでしょうか。
それもかなり古いものならまだしも、描かれて200年程度のものですから保存状態は完璧である上に描かられた内容が展示に耐えるものでなければならない筈です。
しかし、河野実資料評価委員の考察は「上部に折れが認められる」「下部に虫食いの痕跡」と言う風に状態を観察していると言う点で「考察」としては他の委員よりもまともかも知れません。
でも、「上部に折れが認められる」「下部に虫食いの痕跡」と言う代物では仮に本物だったとしても修復や装丁の直しにお金がかかるので、古美術品としては極めて価値が低くプロなら手を出さないと思います。
墨田区の購入価格525,000円は高過ぎますし、肉筆全体の状況を観察しますと私にはガラクタにしか見えません。
恐らく持ち込んだ美術商は2万円程度仕入れ525,000円で墨田区に買わせる訳ですから50万円以上の利益が出て居るのではないでしょうか。
恐らくこれは北斎利権に食い荒らされた残滓に過ぎないと思われますので、仮に美術館が完成しても展示されないまま収蔵庫に入りっぱなしで展示される事は無いと予想します。
この様なものに私達の税金が使われる事に怒りを感じ得ませんし、この様な予算が何でも賛成の議員ばかりで可決され続ける区議会の議員構成が変わらなければ税金の無駄遣いは無くならず民意が反映されない事を痛感致します。
すみだ北斎美術館のお粗末な中身を知ろう!第46話葛飾北嬰の肉筆?高値づかみ! [開館後毎年5億円の赤字!すみだ葛飾北斎美術館]
これは墨田区が平成25年度北斎資料収集基金で同年8月6日に葛飾北嬰(かつしかほくえい)の肉筆として840,000円で取得した「花魁図(おいらんず)」です。
葛飾北嬰は葛飾北斎の門人と言う事で購入した様ですが、よく見ると構図の取り方が滅茶苦茶ですし当時のトップスターの花魁にしては着物の柄が質素過ぎます。
また、葛飾北嬰自身が殆ど知られておりませんので仮に北嬰の肉筆だったとしても840,000円と言うのは高過ぎで、顔の所に折れがあると言う保存状態では5万円程度が妥当ではないでしょうか。
永田生慈資料収集員の考察をご覧ください、「他に1例が確認されるのみである」と書かれております通り殆ど知られて居ない絵師の作品かどうかも検証すら困難なものに840,000円と言う購入価格は無謀と言わざるを得ません。
これは新味正道資料収集員の考察をご覧ください、「遠方から色あざやかさすが花魁図」と書かれておりますがそもそも小学生の感想レベルの「考察」ですから苦笑を禁じ得ないのは私だけでしょうか。
このレベルの考察なら素人以下の観察力と言わざるを得ず、そもそも古美術品の評価や鑑定は無理ではないでしょうか。
墨田区が門人の肉筆を買う背景には、北斎の作品が既に博物館等に収蔵されてしまい市場から消えてしまって中々出て来ない為に、毎年1億円と言う過大な基金を使いきれない為に門人の作品を買わざるを得ないものと見られます。
墨田区が強引に進めるすみだ北斎美術館は多額の税金が捨てられる事は明らかですし、殆ど価値の無い作品に多額の税金が捨てられる訳です。
その半面で殆ど価値の無い作品を売り込む方は莫大な利益が出て居ると思われますし、税金が闇の世界に消えてしまう事を許して居ていいのでしょうか。